東京兄弟姉妹の会

”きょうだいしまい”のメンタルの問題で困った時のコミュニティ

月崎時央(ジャーナリスト&家族)

東京兄弟姉妹の会
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会員になっている東京兄弟姉妹の会から、昨日ニューズレターが届いた。私がこの会の存在を知っってからもう20年くらいになると思う。

私は自分のきょうだいが発病した時、家族会に参加してもなんとなくしっくりこずに孤立する気持ちを抱いていた。この兄弟姉妹の会の存在を知り仲間に加えてもらい、同じ思いをしている人と出会うことができて随分ほっとしたことを覚えている。

このニューズレターには会員である精神の不調に悩む人の、兄や姉、妹や弟の書いた様々な投稿がいつも掲載されている。

そこには会員のきょうだいの発病の経緯や今の様子、そして自分と親との微妙な関係など様々な家族の物語が描かれている。

だけど20年「この状況を、そして自分のきょうだいのことをなんとかしたい。なんとか精神医療の改革を望みたい」という長年の具体的な改革の思いは、残念なことに、あまり叶えられていないなと感じる。

時には山奥の精神病院に何十年も長期入院したままのきょうだいを心配する声。向精神薬の多剤処方問題も、強制的な長期入院や拘束など人権侵害の問題も。

精神医療を巡る状況、家族、特にきょうだいの抱えている苦しみや問題点は残念だけど20年前ともちっとも変わらず同じように続いている。

自分の作った家族や生活を守りつつきょうだいのことを思う

同じ病気の人を抱える家族と言っても、病気になった子と親との関係と、横並びのきょうだい間の思いは微妙に違うし、世代も考え方も親とも違うことが多く、様々な親の決断などに違和感を感じることも少なくない。


元気な人には自分の作った家庭や家族守らなければならない生活があること、年老いていく親と病気のきょうだいの複雑な愛情や依存関係に戸惑う気持ちを語る声などなど。

そこには、精神の病が原因となり引き起こされる大変な体験に、巻き込まれたきょうだいという立場の人間の発する独特なでも小さな叫び声がある。

このため病気になったきょうだいと縁を切ってしまったり、家族全体と距離を置いたりする人々もいるけれどそれでも、こういう会に来る人はきょうだいの回復への思い、家族の修復への希望を捨てきれない人々であり、私もその一人である。

そして兄弟姉妹の会はそんな、優しい希望を捨てずにいる穏やかな人々に出会える場所だと。きょうだいのことで悩んでいる人はアクセスしてみたらよいのではないかと思う。一人ではないことがわかるから。

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