精神科で処方された薬を8種類に分ける
向精神薬は脳に作用する強力な薬です。だけど服薬してきた薬を急にやめるのも本当に危ない!まず、薬の種類・強さ・副作用をちゃんと知ろう!
『ゆっくり減薬のトリセツ』読書会では、この冊子をみんなで読むことと、希望する方のお薬手帳を解読することを組み合わせています。
8月27日にはアクティブブックダイアローグという手法で第一回 ABD読書会をしてみました。一人の当事者の方のお薬手帳を調べ、主に抗精神病薬レキサルティについて調べ、その後で監修の言葉と目次の読み合わせを行いました。
精神科で処方されているお薬について解読のやり方ですが、
抗精神病薬 抗うつ薬、 睡眠薬 抗不安薬 抗てんかん薬 抗パーキンソン薬 気分安定薬、中枢神経刺激薬とノルアドレナリン再取り込み阻害薬
のどれに当たるものなのかをまず分類してみることから始めます。
かつては私自身もなんとなくしか知らなかったこの分類なのですが、患者さんの中にもご自分の服薬している薬が、どの種類に当たるのかを把握していない場合も多いようです。
お薬手帳には大抵記載されているのですが「あまりに気にしたことはない」という当事者の方が大半ではないかと思います。
しかし実は、これらの薬は種類によってかなり違うしかも強い作用を脳に与えるものなのです。もし治療中に不調になった時やお薬の調整などを考える際にとても重要でデリケートな情報です。
等価換算という方法を使って薬の強さを調べる
次に大事だなと思うのは、各お薬の強さです。薬の世界では力価と呼ばれるものです。
この力価=薬の強さは、錠剤の粒の大きさとは関係がありません。小さくても強力な薬もあれば、見た目は大きくて弱い薬もあります。
この薬の強さを種類ごとに、ある1つの薬の基準に統一して測ることができるのが「等価換算」というものです。
等価換算の数値が公表されているのは、
1 抗精神病薬をクロルプロマジンという薬に置き換える CP換算
2 抗不安薬や睡眠薬などベンゾジアゼピン系の薬をジアゼパム という薬に置き換えるジアゼパム 換算
3 抗うつ薬をイミプラミンという薬に置き換えるイミプラミン換算
の3つがあります。
この換算をしてみると、そのお薬自体の強さ=力価がわかることはもちろんですが、これに加えてわかる大事なことがあります。
それは薬を変更した時に、その強さという点で、以前の薬と数字的に強さの比較ができることです。
例えば何か不調を医師に訴えたとして薬がAからBに変更になった時に同じ1剤のように見えてもその強さが同等のものどうかは、事前に調べないとわからないということです。
もちろん同じ種類でも薬によって効果も副作用の出方も違うのでいろいろな点で違いが出るのは当然ですが、少なくとも数値で測れる薬の強さがあることは知っておいて良さそうです。
向精神薬は自分がしっかり勉強しないで飲むとひどい目に会うことが
精神科医が薬を扱う際に等価換算の値やその他飲み合わせや副作用について丁寧に考え説明してくれることが望ましいのですが、私の取材する限りそんな丁寧なことを考えたり、論理的に説明してまたその後の飲み心地などと照合して考えてくれる医師は本当に少数です。
なぜ処方が論理的でないのか、依存性についても考え方が甘いのかなどについて、その理由は不明です。言われるままに飲み続けて大丈夫な方もいるかもしれませんが、もしどんどん体調が悪化しても医師は責任を問われません。
処方された薬を、自分の手で口に運ぶわけですからそれは自己責任なのでしょう。
精神科で処方される薬は脳に作用する強い薬で、減らす時には離脱症状が出ることが少なくありません。
まず自分がどんな種類のどのくらいの強さの薬を処方され、体内に入れているのかを把握するために一緒に勉強をしませんか?
『ゆっくり減薬のトリセツ』読書会
日時:9月3日(木)19:30〜 21:00
ミーティングID: 864 7662 9567