クリエイティブなアウトプットはウンコと同じ排泄行為だ!

躁鬱病から回復したマルチクリエーターが教えるメンタル回復法

■自分の薬をつくる
■坂口恭平著
■晶文社 1500円
■ 2020年7月15日初版 8月25日3刷

『自分の薬をつくる』っていうこの黄色い表紙のタイトルの文字と変な動物の絵に惹かれて早速購入!

なんかビビッときたのね。多分この20年くらい読んできたメンタルの治療に関する本の中で一番好きかも❤️

この著者78年生まれの坂口さんは写真家で小説家で音楽家でルポライターでファシリテータみたいなすごくマルチな人で躁鬱病のサバイバーなのです。躁鬱病の薬は最近断薬した様子です。自分の体験をベースに書いています。

自分の携帯電話を公開して悩み相談を自分のエネルギー源に!

なんと「いのっちの電話」という活動で自分の携帯電話を公開してこれまでに2万人もの人のお悩み相談を電話でしているらしい。

それでこの本は、2019年にこの人が、実際に対面で行った「いのっちの電話」のワークショップを文章に起こし戯曲みたいに採録した1冊です。

ゼロ円偽診察室で患者さんの悩みを公開相談

お医者さんになりたかったという坂口さんが、坂口医院という仮想の0円診察室を開き、二十二人の患者さん!(◎_◎;)の悩みを他の患者さんに筒抜けのまま聞いてアドバイスもみんなでシェアするという内容。

言ってみれば、まあ当事者研究の再録版みたいな本なのですが、その回答は坂口さんが一人で引き受けていてなかなか良いのです。

私も薄々感じていたことなのですが、坂口さんの分析によると悩んでる人のほとんどの悩みはほぼ一緒で「アウトプットを知らない」つまりウンコができてないことだというのです。

私たちはアウトプット=自己表現の方法を教育されていない

インプットの方法は子どもの頃からずうっといろんな方法習っているけどアウトプットは習っていないというのがこの人の主張で、自分の薬をつくること=ウンコをすることだというのです。

はは〜〜ん。そう言われてみれば私の周りで回復してきた人ってみんな何か作り始めているんです。音楽とか小説とか農業とか。

ウンコとかいうと失礼ですけど、確かにメンタルサバイバーで元気になる人は何かクリエイティブなことしている場合が多いなあ。

それでこの0円診察室で、坂口さんはほとんど全員にあなたは「本当は何がしたいの」と聞いて、「じゃあ企画書書きなさい」とか、「 CD出しなさい」とかかなりマジにアドバイスしている。

本物の企画会議みたいにアウトプットを出す方法をかなり具体的に本気でちゃんとした知識に基づいて勧めてる。しかも進めるだけじゃなく迷ったら電話していいですよと携帯番号まで公開して。(^^;;

つまり回答は似た感じだから289ページもおんなじことばっかり書いてる変な本です。

考えてみると坂口偽医者と本当の精神科医の最も大きな違いは、本人の希望している夢見たいなアウトプットを「非現実的」だとして押さえ込もうとするか、引き出してクリエイティブな作品にするアイディア出しをするかという点のようです。

実際に本人の希望する夢を叶えるには、お金とか才能とか周囲の応援とか現実可能性とか色々な判断材料があるわけですが・・・

多くの精神科医はそれを一つずつそっと丁寧に潰して、「そんなのちょっと無理だよね。代わりにこの薬飲んで変なこと考えるの忘れなさい」というわけです。それが多分精神科が話を聞いてくれることの中身の大半。

また優しい先生が「ああそんな趣味があるのはいいことですね。素敵ですね。大事にしましょう」という時でさえも、本当はただのガス抜きみたいに、「まあそれは夢だろうけどやってみて少しでも調子がいいならどうぞ!」みたいなのが本心で、本気で夢が叶うとか夢を叶える方法によりそうセンスとか方法論は持っていないじゃないかな。

まあ医師は治療が仕事だし、電通に勤めてるわけでもないから仕方ないんだけど(^^;;

だけど、ここからが大事なんだけれど、もしアウトプットやクエイティブな表現を夢とか趣味とか捉えるんじゃなくて、この坂口さんみたいに人間にとって絶対必要な排泄という「ウンコ」だと捉えると様子は一変するのかもしれない。

つまり本当は出さずにはいられないんだという風に見方を変えること。

スルーしたら、ガスが溜まってお腹が爆発するかもしれないし、お腹がよじれるほど痛くなっちゃうし、最後はぎゃーっとお漏らしして大変なことになりかねない。

だからとにかく、やりたいことや、作りたいことを本当に実現するように本気で考える人が近くにいるって大事なんだと思う。そしてそれで元気になるのなら、やっぱり日常の困りごとで精神科医のところに行くのは、多くの場合間違いなんだと思う。

創作って実は誰にとっても大事なウンコなんだ。排泄問題をどうしようというところから出発するとパラダイムはシフトすると思う。

思い返せば、私もまあまあめんど臭い家庭環境とか、きょうだいの病気とか、二世帯住宅の嫁姑問題とかをかき分けてなんとか60歳まで生きてきた。

そんな私がメンタルの病気にならなかったのは、下手くそな雑文を書いて小金をもらたり、変な料理作ったり、その都度、私的なウンコを無事排泄してきたかもしれないなあ。

すっかり坂口さんのファンに!料理の本も出しているらしいので読んでみます。

あっこの本の読書会してみたいなあ。

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